2009-12-02
2009-12-02
|
ちびうさが通う十番小学校。 今日も一日の授業が終わり、家に帰る児童たち。 だが、一部の児童だけを何者かが連れ去ってしまう。
連れ去られたのはなんと、ちびうさと同じクラスの児童だった。 桃子や九助といった親しい仲間が、ことごとく連れ去られている。
敵の今度の作戦は、ちびうさ=ちびムーンと同じクラスの児童を人質に取り、彼女を抹殺しようとするものであった。
そのことを知らないちびうさは、一人家に帰り着く。 緊急ニュースを見て、心配した育子ママが彼女に声をかける。
育子ママ「ちびうさちゃん。無事だったのね。」
ちびうさ「えっ。どうしたの育子ママ?」
驚いた様子で事情を尋ねるちびうさ。
育子ママ「ちびうさちゃんのクラスの子だけが、だれかに連れ去られたのよ。」
ちびうさ「え〜っ! 何ですって?」
うさぎ「ただいまぁ〜。」
帰ってきたうさぎ。彼女は育子ママとちびうさの様子がおかしいのに気づく。
うさぎ「ママ、ちびうさ。いったいどうしたの?」
ちびうさ「うさぎ・・・。実はね・・・。」
事の真相を聞かされるうさぎ。
うさぎ「ゆるせな〜い! すぐ助けにいかなきゃ!!」
うさぎの家には、事を聞いたまことも駆けつけてきた。
その時、敵からのメッセージが街中に響き渡る。
敵「セーラーちびムーンに告ぐ。あと30分以内に我々の元へ来い! さもなければ捕らえた貴様の友達を皆殺しにする!!」
ちびうさ「何ですって!」
うさぎ「許せないわ!!」
まこと「おーし! あたしに任せな!!」
ちびうさ「待って、うさぎ。まこちゃん。今回はあたしに行かせて。」
うさぎ「何言ってるの。危険よ!」
まこと「そうだよ。あたしたちも力を貸してあげるからさ!」
ちびうさ「桃ちゃんや九助、みんなあたしの友達なの。だからあたし一人でやらせて。お願い!」
うさぎ「わかったわ。気をつけて行きなさい。」
まこと「へぇ〜。強くなったな、ちびうさちゃんも・・・。」
そこへ、亜美と彼女の母親が車でやってきた。 事件をいち早く聞いていた彼女は、すでに敵の居場所を突き止めていたのだ。
亜美「もう敵の居場所は突き止めたわ!」
うさぎ「さっすが亜美ちゃん!」
ちびうさ「ありがと、亜美ちゃん。」
亜美のママ「さ、乗ってちびうさちゃん。近くまで送ってあげるわ!」
ちびうさと亜美を乗せ、亜美のママは車を走らせる。 その走りっぷりは、一人娘の母親とは思えぬほどであり、そこら辺の走り屋顔負けのものであった。
敵の潜むビルの前にたどり着く一行。 ちびうさは車を降り、
ちびうさ「ありがと。亜美ちゃん、亜美ちゃんのママ。」
彼女は亜美たちに礼を言い、二人を見送る。
何の罪もない大切な友達を連れ去った卑怯な敵に、怒りの炎を燃やすちびうさ。
ちびうさ「さあ。約束通り一人で来たわよ。 桃ちゃんたちを返しなさい!!」
敵「フハハハハ! やってきたなちびムーン! その命、もらい受けてやる!!」
桃子「ちびうさちゃん。来ちゃだめ!!」
九助「おい、チビ。お前だけでも逃げろ!!」
敵「黙ってろ!!」(ビシッ!)
九助「あうっ!」
ちびうさ「桃ちゃん、九助。みんな。すぐ助けてあげるからね。」
敵「フン!もはやこいつらなどどうでもよいわ!」
敵は、ターゲットのちびうさが来たためか、九助たちを解放する。 ちびうさの元へ解放される桃子たち。 一人もケガ一つなく無事であった。
ちびうさ「桃ちゃん。みんな安全なところへ逃げて!」
皆が無事逃げ終えるのを見届けたちびうさ。 憎むべき敵への逆襲が始まる。
巨大ちびムーンに変身するちびうさ。 身長 300m を超えるほどにまで巨大化し、溢れるエネルギーがピンク色と純白の雷光となって、ほとばしる。
足元にぎっしりと立て込んでいる小さなビルなどは、変身の際に巨大なブーツで踏みつぶされ、 自動車やガス管が誘爆して数十メートルの火柱が立ち上り、辺りは火の海になっていく。
敵の潜むビルの前で仁王立ちになる巨大ちびムーン。 敵どもは、自分らがアジトとしている最上階へ一瞬で集まっていく。
ちびうさ「ゆるせない! 未来の月にかわってお仕置きよ!!」
ちびうさは巨大な脚を持ち上げ、高層ビルに膝蹴りを喰らわせました! 膝が激突したビルの一角は一瞬にして粉々に吹き飛び、コンクリート片となって地上に降り注ぎます。
下のフロアには無関係な人々が沢山いたのですが…。 敵どもに逃げる時間を与えないよう、急速に行われた巨大化と攻撃で、 みんな諸共吹き飛ばされてしまいました。
敵は跡形もなく吹き飛び、彼女の逆襲は終わった。
が、無関係な人々や街を巻き添えにしてしまった。 しかし、それもより大きな被害を避けるためには仕方がなかった。
そこに駆けつけてくるセーラームーン。
うさぎ「やったわね。ちびムーン!」
ちびムーン「うさぎ…。も街をこんなにしちゃった…。」
うさぎ「大丈夫。あとはあたしがみんなを元にもどしてあげるわ」
うさぎはプリンセスセレニティの力で、荒れ果てた街や人々を復元させてゆく。
(敵を除いて)元通りに復元された街。そして人々の目には、自分たちを守ってくれた巨大セーラー戦士の姿が映し出されていた。
うさぎ「さ、帰ろっ。ちびうさ。」 ちびうさ「うんっ。」
人々の大きな声援の中、二人は飛び立っていった。
次の日 十番小学校。 登校してきたちびうさは、みんなの英雄として歓迎を受けたのであった。
その様子を見ていたうさぎたち。
まこと「今回はあたしの出る幕はなかったな。」
美奈子「やるわね。ちびうさちゃんも。」
亜美「ちびうさちゃん、カッコよかったわぁ〜。」
うさぎ「いいなぁ〜。なんでちびうさばっかりぃ〜。」
レイ「あんたは最後だけちょこっと出てきただけでしょ!」
うさぎ「うえ〜ん。レイちゃんのいじわるぅ〜。」
亜美&まこと「・・・・・。」
こうして、ちびうさ=ちびムーンの大活躍により、敵の悪巧みは失敗に終わったのであった。
完)
|