2011-08-15
2011-08-15
2011-08-15
2011-08-15
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相方は、やはり同じゴージャスボディに変身したクリスティさんです。
手のひらに乗せたコビトさんを、ひとりずつ摘み上げ、口の前まで運びます。 コビトが下手に手のひらの上を逃げ惑ったりすれば、 指の手加減が狂いって、摘んだ瞬間に無残に潰れてしまうこともあります。
コビトの目の前で、口をゆっくりと開き、大洞穴のような壮大さを見せつけます。 この巨大な口は、いま、このたったひとりのコビトを食べるためだけに存在しているのです。
すぐには、口の中に入れません。 わざと、コビトの目の前でガチィン!ガチィィン!と耳をつんざくような音を立てて歯噛みしたり、 ゴリゴリリ…と岩がぶつかるような、巨大な挽臼が擦れ合うような音を立てて歯軋りしたり。 白い大岩のような歯と、何万トンもの咀嚼力を誇示してやり、 彼を恐怖の底の底へと追い込んでいくのです。
こうして、ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて焦らしに焦らしてから、ついに口の中に落とし込みます。 ポイッとパンクズのように放り込んでやります。 コビトは唾液で滑る口内を必死にもがき回り、唇の外に逃げ出そうとしますが、 そこは高さ 100 m を優に越える天空の真っ只中。 落ちたら命はないでしょう。
口内の熱く湿った空気を抜け、ビル街の上を吹き抜ける風にさらされたとき、 コビトは我に帰り、遥か地上を見下ろし、危ういバランスで唇の上に立ち尽くしてしまいます。
絶対絶命のところで、クリスティさんが巨大な指で彼を口内に押し戻します。
「ふふふ、あぶないわよ。」
再び口内に落ちると、そこには巨大怪獣のような舌が鎌首をもたげて待ち構えています。 もう手加減はしないようです。 その強力な筋肉の塊は凄まじい力でコビトを上顎に押し付け、 次の瞬間には舌の裏に転がして押さえつけ、 さんざんに弄びます。
コビトは弱ってきたようです。 もう、「食べられるおもちゃ」としての価値もなくなってしまったのです。 彼に残された意味は、僅かな養分ということ、だけ。
喉の奥へ巻き込みます。
「ごくん」
食道を滑り落ちながら、彼は長い長い悲鳴を上げたようですが、 バエルの分厚い筋肉の壁は、そんなちっぽけな叫びを残酷なまでに遮ってしまいます。 僅かに聞こえるのは、僅かな、くぐもった不明瞭な物音だけ…。
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