Queen of Giantess: ☆ さん

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2008-07-09
どうでしょうか?
QOG(クィーンオブジャイアンテス)なる格闘ゲームがあったらなというイメージで作ってみました。
以下は妄想の助けになれば幸いです。



「遅かったわね」
「あら、春麗じゃない。貴女も大きくなっていたのね…指定場所が日本の新宿だったからてっきりさくらかと思っていましたわ」
「さくらは武者修行とかでリュウとイギリスに行っているわ」
「そう…まぁいいですわ。ちょうど貴女と決着が付けられそうですし……最も貴女とわたくしでは勝負にならないと思いますけれど」
「それはどうかしら?その減らず口をすぐに黙らせてあげるわ」
「それにしても日本は良いところですわね。あんなに精気のいい人間が沢山いるのですから」
「まさか貴女…」
「あんなに上品な味は久しぶりでしたから精気だけでなくそのままいただきましたわ」
「それで口元に血が付いているというわけね」
「そういう貴女もお靴やお洋服に返り血が付いていますわよ」
「あんなに人が足元にいれば避けて歩く方が難しいわ。それにさっき攻撃されたから面倒だったけど相手をしただけよ…ちょっと面白かったけど……」
「おあいこですわね」
「フフ…そうね」

「始めましょうか?」
「ええ」


今ちと忙しいので次は来週末位になりそうです。

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2008-07-13
この間のモリガンと春麗の試合は春麗が勝利を収めたようですが…


先のモリガンVS春麗の試合は春麗が勝利したが新宿駅周辺は試合終了後、春麗に蹂躙され業火に包まれた。


「フフフフフ……ちょっとやり過ぎたかもしれないわ。でもこうやって街を壊しながら戦うのもなかなか悪くないかもしれないわね」
「そういえばモリガン、ダウンした後急に血相変えてどこかへ飛んでいったけどどうしたのかしら?せっかく一緒に人を弄ぼうと思っていたのに」
「さて、次はどこで暴れようかしら。フフフ…」




さて次はロンドンに旅立ったさくらの番ですね。

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2008-07-14
エスカレイヤーvs春日野さくらの一戦。しかし春麗とモリガンの試合とはどこか違うようです。

イギリスにリュウと武者修行に来ていたさくら。この日はたまたま一人練習に励んでいたが突然の目眩とともに倒れ、気が付くと自分のいた公園を丸々尻に敷いてしまうほどの大きさに巨大化してしまった。
「なんなのよこれーっ」
半ベソになりながらロンドンの街を闊歩するさながら怪獣のような巨大さくら。
「ほら、早く逃げて!」
足元を逃げ惑う人々を追い立てるように急かしながら慎重に歩を進めるが、既に何台もの車をプレスしてしまっていた。
「なんか頭もくらくらするし変な耳鳴りもするし、私どうしちゃったんだろう…あっ!」
グシャ!!!
気が付くのが数秒遅れ、足元を走っていたダブルデッカーのバスを両端を残すように踏みつけてしまった。
「うわ………」
恐る恐る足を上げると幸い人は誰も乗っておらず、運転手が割れた窓から這い出して逃げていった。
「そこまでですっ!!」
鋭い声。
さくらが声のした方に目を向けると、川沿いの道路に自分と同じ位の大きさの少女が立っていた。
「あなたは…?」
「青い地球を守るため、胸の鼓動が天を衝く。エスカレイヤー、悪の現場にただいま参上」
高らかに名乗り上げる少女。
「えすかれいやー?あなたは…格闘家さん?でも格闘家というより…女子プロレスラーみたいな格好だね」
「あなたも新宿に現れた巨人の仲間ですね?新宿の二の舞になる前にあなたを倒します」
「新宿?って何のことを言っているの?」
「とぼけないでっ!春麗とモリガンと名乗る2体の巨人が戦い新宿を壊滅させた事実を知らないとは言わせません!」
「春麗さんが!?…モリガンならやりかねないけど春麗さんがそんなことするはずない!何かの間違いだよ!」
「問答無用!覚悟しなさいっ!!」
さくらの問いかけにも応じず、エスカレイヤーと名乗る少女は道路上の車を蹴散らしながらさくらに向かってきた。
「わっ!?どうやら何を言っても無駄みたい…戦うなら、あたしは絶対負けないよ!」

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2008-07-15
こんなのも作ってみました。

なおここに書いてあることは全部架空であり現実とはまったく関わりません。

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2008-07-16
試合の結果、彼女達はこの事態の真実を確かめるため行動することにしたようです。

大分日も暮れかかってきた。
2人の熾烈な勝負によりロンドンの名所だったビック・ベン周辺は跡形も無く破壊され、廃墟の中肩で息をしながら互いを見つめていた。
「はぁ…はぁ」
「エスカレイヤーさん…だっけ?あなたもなかなかやるね。驚いたよ」
「………」
「そろそろ終わりにしようよ。街もめちゃくちゃになっちゃったし…あのさ、何でわたしを倒そうとするのか詳しく聞かせてくれないかな?」




「そっか…春麗さんがそんな酷いことを……」
「春麗という方は知り合いなのですか?」
「知り合いというか、ライバルというか…不思議な関係かな。でもそんなに酷いことをする人は春麗さんじゃないよ。もし春麗さんが本当にそんなことをしたのなら…」
「必ずあたしの手で倒す」
そう言って拳を握るさくら。
その目には決意のようなものが浮かんでいた。
「それに成り行きとはいってもロンドンの街をここまで壊しちゃった…この街の人達に謝るためにも何でこんなことになっているのか理由を知りたい」
「…まだ名前を聞いていませんでしたね」
「さくら。春日野さくら」
「話を聞いている限りあなたが悪い人だとは思えません。急に言いがかりをつけてすみませんでした…」
「もう済んだ話だししょうがないよ。私もリュウさんと手合わせしてたら急に大きくなっちゃって訳が分からなくなってたし」
「リュウ?」
「ああ、私の憧れの人で師匠みたいなものかな。リュウさんと2人で武者修行中だったんだけど今日はたまたま一人で練習してて、そしたらこんなことになっちゃって…」
そこまで言ってからさくらはエスカレイヤーをじっと見つめた。
「エスカレイヤーさん。お願いがあるんだけど…協力してくれないかな?あたしは春麗さんがなんで沢山の人を殺すようなことをしたのか真実が知りたい。
それに他にも大きくなった格闘家さんがいるかもしれないし…あたしだけでも何とかなるかもしれないけど、正義の味方さんが付いてくれれば心強いしね」
「私でよければ、喜んで協力します」
「ありがとう!」
エスカレイヤーの手を取り嬉しそうに笑うさくら。拳で互いを認め合った2人は改めて固い握手を交わした。

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2008-08-13
ロンドンを出て一路日本を目指す2人だったが元の大きさに戻ることも叶わず、どうやって日本へ向かうか悩んでいた。
大きくなったとはいってもウルトラマンのように空を飛べるように…と都合よく行くわけも無く、
2人はロンドンの近郊、なるべく人家のない田園地帯を歩いていた。
「あーあ。巨大化したらもっとこう、空飛べたり光線発射できるようになったら格好良かったんだけどな…」
さくらは胸の前で手をクロスさせてポーズを決めて見せた。
「防御力は結構あるみたいですけどそれ以外はあまり普通と変わらないみたいですね」
ロンドンでは一晩明かした2人。
起きてみると周囲を軍隊に取り囲まれ一斉に攻撃を受けたが、風船で叩かれているような感触しか感じなかった。
なるべく被害を出さないように逃れたが、それでも追跡を諦めさせるために殆どの戦車や戦闘機を破壊してしまったのだが…。
「さっきはやり過ぎてしまいましたね。まるで私達は怪獣…」
その問いかけにさくらは苦笑いを浮かべた。
「そ、そうだ…特殊能力といえば瞬間移動とかさ。ドラゴンボールとか見たことない?
念じただけで遠い所までジャンプできるんだよ。こんな風に…」
さくらはその場で肩幅を開いて立つと念を集中させた。
「…やっぱなにも起こらないか」
とさくらが言った瞬間!

シュンッ!!!

2人の体は同時に消え去った。

ズゥゥゥゥゥゥゥン!!!!
なだらかな丘陵地帯に広がる一面の小麦畑に突如地響きが轟く。
「いてて…」
さくらとエスカレイヤーは折り重なるように倒れていた。
さっきまで見えていた風景とは明らかに違う場所。天気
「な、何が起きたのでしょう??」
「分からないけど…もしかしたら本当に瞬間移動が使えるようになったのかも!」
嬉しそうにエスカレイヤーを抱き寄せるさくら。
と、その時。

ドコーン!!
自分達のいる場所から丘1つ隔てた方から何かが壊れる音が響いてくる。
2人が体に付いた埃を払い音のするほうに向かうと、そこには小さめの街があったがめちゃくちゃに破壊されていた。
そして中心部には青紫色の着物のような物を着た自分達よりも二周り位大きい巨人の女の子が楽しそうに街並みを踏み潰して回っている。
「あら、遅かったじゃない」
こちらの気配に気付いたのか女の子は街並みを踏み荒らしながらこちらへと向き直った。
かなりの大きさに圧倒されたが、さくらには女の子に見覚えがあった。
「綾…音さん?」
「久しぶりね。元気だった?」
嬉しそうに笑う綾音。
「綾音さん、こんな酷いことすぐにやめて!」
「酷い?どうしてこんな楽しいことやめなければいけないの?」
妖しい微笑を浮かべ腰を屈める綾音。大きな尻が建物に接触するといとも簡単に崩れてしまう。
「街を壊すのは楽しいよ。とても簡単に壊れるし逃げ惑う小人がちょろちょろしててとても可笑しいの。それに…」
そう話す綾音を見ていたさくらは彼女の口元に何かが付いているのを見つけた。
「綾音さん。口元のそれって…」
「ああ、ありがとう。さっき小人を食べた時に付いてしまったのね」
それを聞いた瞬間さくらの表情がみるみる強張った。
「た、食べ…たの……?」
「美味しかったわ。最後まで必死に抵抗して、そのまま飲み込んでもお腹の中で暴れてるの…そのうちにだんだん反応がなくなるんだけどね。
もちろん良く噛んで血の味を楽しむのも美味しいの」
呆然とする2人を見て綾音は可笑しそうに笑った。
「…ところであなた達その大きさで私と戦うつもり?私は構わないけど」
「どういう事…?」
エスカレイヤーが聞き返すと綾音は呆れた表情を見せた。
「あなたたちまさか…大きさを変えられることも知らないの?」
「そんなことが出来るの!?」
びっくりした様子のさくら。
「この際だから教えてあげる。念を集中して『大きくなれ』って思えば私と同じ位の大きさになれるわ。戻りたい時はその逆をすればいいの。
もちろん人間サイズにはなれないけど」
2人は半信半疑のまま念を集中させ、念じた。
ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

するとどうだろうか。2人の体はみるみる巨大化を始め、綾音と同じくらいの目線になった。
「さくら!」
不意に呼ばれてさくらが振り向くと、エスカレイヤーは綾音の胸元を指差した。
そこには奇妙な形のマークが付いていて、まるで寄生しているかのようにドクドクと脈打っている。
「あの印から邪悪な気配を感じます。もしかすると綾音さんはあのせいであんなことに…」
「…わかった。とりあえず綾音さんを止めてくるからエスカレイヤーはここで見てて!」
意を決して街並みを吹き飛ばしながら綾音に駆け寄るさくら。
「さくら、行きます!」
「フフフ…」

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2008-10-22
燃え盛る炎。
200メートルを越える巨人同士の戦いは小さな街をいとも簡単に破壊し尽くした。

「理由を聞かせてもらいますよ!」
ダウンした綾音に詰め寄るさくら。
綾音は座り込んでうつろな表情を見せていたが、さくらとエスカレイヤーがみている前で突然縮み始めた。
みるみるうちに元の大きさに戻っていく綾音を呆然と見つめる2人。
元の大きさに戻った綾音はそのまま倒れこんでしまった。

「綾音さん!?綾音さんっ!!」
さくらは細心の注意を払って指で軽く突付いてみるものの綾音は倒れたまま動かない。
「さくら、ちょっとどいて」
エスカレイヤーは身を乗り出すと人差し指を綾音の胸元にある奇妙な形のマークの上に置くと精神を集中させた。
するとどうだろうか。
緑色の光が綾音を包み込んだかと思うと胸元のマークはスゥッと消え去ったのだ。

「う…ん…」
緩慢な動作で起き上がる綾音。
「あれ…?さくらさん……なんでそんなに大きいの…?それに…ここは…?」
「綾音さん…覚えてないの…!?」
「覚えてって何のこと?」
思わず顔を見合わせる2人。

とりあえず綾音に今までの経緯を説明することにした。
「本当に申し訳ないのですが、たくさんの人を殺めてしまったことはどうしても思い出せません。
…特に人を食べたなんて…。私はなんて酷いことを……」
そう言って泣き崩れる綾音。
「綾音さん…」
さくらは綾音の頬を伝う涙を、彼女からしてみれば大木のような指でそっと拭った。

「ごめんなさい…気が動転してしまって」
「仕方ないですよ。ところで、どうしてイギリスに?」
「旅行で来ていたんです。ロンドンを観光中に…確か妙な女に襲われて……」
「妙な女?」
さくらが聞き返すと綾音は頭を捻りながら思い出そうとしていた。
「あ、無理しなくていいですからね」
「耳がやけに尖っていたような…えーと……。ごめんなさい…」
「胸のマークみたいなのは?」
「分からないんですけど…ああ、ただその女に襲われた時胸元に手を入れられたような感触を感じて。そこから先の記憶が…」

大分辛そうにしている綾音を見て、さくらは綾音を手のひらに乗せ顔の辺りまで持ってきた。
「すみません綾音さん、こんな状態で色々聞いてしまって。もう十分です」
「ごめんなさい。あまり力になれなくて」
さくらはゆっくり立ち上がると、自分の肩に綾音を乗せる。
「わぁ…いい景色」
「落ちないように気をつけてくださいね」
そう言うとさくらとエスカレイヤーは地響きを立てながら廃墟と化した街を踏みしめて歩く。

「これからどうしますか?」
エスカレイヤーが尋ねると綾音は少し考えてから話した。
「私も自分なりに今回のことを調べてみます。もう大きくなれないみたいですし」
2人は街外れまで来ると小高い丘の上に綾音を下ろした。
自分達の足元から広がる街は一面炎と煙に覆われ動くものは見られない。
「これでは私達ますます怪獣と変わりませんね」
「大怪獣エスカレイヤーとか」
「それでしたらさくらだって…『大怪獣さくら』でしょう?」
そういいつつ2人はため息をついた。
「綾音さん、あまり無理しないでくださいね」
「さくらさん、エスカレイヤーさん、色々ありがとうございました」
首を精一杯上に向けて綾音が叫ぶ。
「では失礼します」
そう言うとさくらは先程と同じように足を肩幅に開くと念を集中させる。
「さくら、今度はちゃんとやってよね」
「わかってるって」
そう言った途端。

シュンッ

2人の巨体はウソのように消えてしまった。

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