「箱庭」娘: おふろで「箱庭」 "Hakoniwa" Girls: In the Bath

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2008-11-15
うわぁ! 悪魔だ! 巨大な悪魔がぁ! …じゃないですね。夏姫お姉さんです。

実験箱庭が置かれた部屋。
1/150 に縮小した我が身で見れば遙か彼方の巨大な扉が開き、「巨人」夏姫が姿を現します。
そして、ズズン…ズズン…という地響きを立てながら、もの凄いスピードでこちらに迫ってきます。
実験箱庭の目の前で立ち止まり、ぐんっとそびえ立ち…。

司くんを探しているのでしょうか?
いま、いないんですよね…。
まいったな…。

しばし、腰に手を当てて街を見下ろしていた夏姫さんですが、
ドズゥン…という衝撃を立てながら膝立ちになり、より近くから道路上に目を凝らします。

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そして、実験箱庭の世界全部に轟き渡るような、耳をつんざく大音響で!

「司! つかさぁ? いるんでしょ?」
「ほぉら。司クンの大、大、だーい好きな『ねこみみスク水ニーソ』の
巨大お姉さんが来てあげましたよぉ〜♪」


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2008-11-15
非常にウマーなシーンだと思いますよね、フツーは。
でも、ちょっと冷静に考えれば、「このヒト」と1対1でいるのはヤバスなのです。
等身大でも少々アレなのに、今は 150 倍の大巨人。ヤバスヤバス、テラヤバス。

こっそり、ビルの影を縫うようにして「待避所」のビルへ逃げ込みます。
そこだけは「巨人」にも踏みつぶせないよう、特別に頑丈に作られているのです。

夏姫さんも確かに故意に箱庭の街を破壊することはしませんが、
箱庭に不慣れな癖に妙にアクティブに振る舞うので、
うっかりとか、見当違いとか、とにかく事故が日常茶飯事のように起きてしまうのです。

これまで致命的な事態になったことがないというのが、不思議というか…幸運だとしか思えません。

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2008-11-15
「…変ねぇ。いないのかしら?」

はい、いないです。
しかし、司くんがいないと知ると、夏姫さんは大胆な行動に打って出ました!

「がおー。巨大美獣が街をふみつぶしちゃうニャー!」

そんな願望があったんですか! 夏姫さん!
そして、ほんとにビルをひとつ鷲掴みにしてグリグリと揺らし…あーあーあー。(>_<;;
普通なら手の中でビルが崩壊するところですが、彼女にとっては運良く、自分にとっては運悪く、
それはまさに待避所のビルでした。(汗

ですから崩壊こそしませんが、ビルはギィギィと嫌な音を立ててます。

あ、なんか、入り口が歪んだような気がするなー。
いや、これメチャメチャ歪んでますよ。

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2008-11-15
仕方ない、これは普通のビルの影にでも隠れてやり過ごすしかない…
と思った瞬間。

「あ…」

「あらあら、ふふーん。みぃーつけた。」
「こびとさん…あなた、Jukes クンね? うふ、こ・ん・に・ち・は・♪」


「はい…」

「丁度良かったわ。あなた、司より撮影上手なんでしょ?
さ、綺麗に撮ってもらおうかしら!」


次の瞬間から、もう大変!
夏姫さんは交差点の真ん中に巨大な手のひらを差しだし、たった一言。

「さあ、乗って!」

目の前に聳え立つ巨大な手のひら。
…んな、自分の背丈より高いんですよ! これに乗れと? 無理っスよ!
躊躇してると夏姫さんも状況が分かったらしく、今度は人差し指を差し出して、

「んもぅ。…じゃ、この『爪』になら乗れるわね。」

…との仰せ。
指先から伸びた爪が作るスペースに上り、指先にしがみつきます。
変な気分になる格好です。

でも、さすがにここは狭いです。
こんな場所で高い所を運ばれるのは恐いなぁと思ったら、
指はふわりと少しだけ上昇し、すぐに反対の手のひらの高さでストップしました。

「さ、降りて。」

なるほど。爪を手のひらに上がるエレベータ代わりにした訳ですね!
で、どうにかこうにか手のひらの真ん中まで来たら、
夏姫さん、いきなり巨木のような指を折り曲げ、手を握り…!

うわーっ、握りつぶされるぅ!

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2008-11-16
一瞬焦りましたが、さすがにそれは無かったようです。
しかし、巨大な指の柱に遮られて外が見えません。

突然、頭から血が抜けて倒れ込みそうなGがかかります。
…夏姫さんは立ち上がったようです。

今度は下方から地響きとゆらゆらという嵐の中の船のような (最悪の) 揺れが伝わってきます。
…夏姫さんは歩いているようです。

ようやく立ち止まり、巨大な手が開かれると…そこは…お風呂でした!
そして、そこにあったのはまたも実験箱庭!
その真ん中に Jukes を降ろすと、夏姫さんはぐいっとそびえ立ち、

「じゃ、撮影、はじめよっかー!」
「折角水着なんだから、やっばりここじゃないとねー!」


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2008-11-16
しかし、ここはお風呂の縁、いくら 1/150 の実験箱庭でも少々狭いような…。

そう思っていたら…ん? 何か縮尺率がおかしくないですか?
今の自分は街の中では約2倍、身長 3m の巨人になっています。
ま、夏姫さんの前では「プチ巨人」ですけどね。

ちょっとこれまでにない世界を味わってニヤニヤしていると、

「はい、じゃ、ちいさくなってくださーい」

ウィーーーン…、とつぶやくような縮小機の作動音。
夏姫さん、結構扱いに慣れてきたみたいですね。

というわけで、わずか数十秒で「プチ巨人」体験は終了。
きっちり正確に、さらに 1/2、元々から数えれば 1/300 というこびとにされました。
もちろん、それとは全く逆に、夏姫さんは 150 倍の「巨人」からさらに巨大化していき、
300 倍、身長 450m の「大巨人」になったのです。

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さあ、後はもう大変。
1/300 のこびとに人権なんかありません。

全ては「ねこみみスク水ニーソ」の超巨大女神様がご命じになるまま、
汗だくになりながら箱庭の街をあっちこっちに動き回り、撮影していくのです。

でも、スクーターが1台用意されてたのは助かりましたね。
夏姫さん、意外と女性らしく細やかな気遣いもあるんですね。

…おっと。「意外と」の部分は内緒にしてくださいね!

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ビル街の向こうからぬぅっと顔を出す、巨大なケモノ。
夏姫さんのシリアスな表情もそそります…。

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「がおー。こびとのビルなんて食べちゃうニャー」
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「にゃ?」

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「にゃー?」

首を左右に振ってポーズを取る夏姫さん。
うおお! カワユス。

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「にゃ!」

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「うふふ、ちっちゃーい。」
ほんとにちっちゃいわね!」


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小さい小さいと連呼されるたびに、こちらは被虐的な興奮度が高まっちゃいます。

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「ふふふ、じゃあそろそろ本気を出しちゃうニャ。」

ドドドドドドドド…、ザバァァァァァァ!
数万トンの湯を巻き込んで立ち上がる夏姫さん。
お風呂の縁から「ドッパァン」と立ち上がった波はビルの高さを遙かに超えたものの、
なんとか街への侵入は免れました。

しかし、夏姫さんの美巨体を艶めかしく覆っているスク水、
そこからしたたり落ちる一滴の雫すら、1/300 のこびとにとっては大脅威です。
もし直撃されれば、一瞬にして滝行の気分を味わうことができます。

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街の彼方で巨大な脚がぐるぐると動きます。
あのお湯の海では、さぞかし巨大な渦が…低く唸るような水音が恐怖感をそそります。

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ゴォォォ、ドドオオオォォン!

夏姫さんは体を乗り出し、一気に街の上空を通過して、反対側に巨大な手を! 手をっっっ!!

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「がおーっ。こんなちっぽけな街、
超巨大獣神様が押しつぶしてやるにゃー。」


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ザバァァァァァァァァァァァ!!!!

うわぁぁぁぁ!!

450 メートル、120 万トンの巨体が、数万トンの水を巻き込んで街に乗り上げました。
お風呂の縁に近いビルは津波のような湯波をかぶり、
直撃を受けたものは一瞬で砕け散り、そうでないものも大きく傾きます。
地上にいたらやばかった…。

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多数の巨大な滴で街に追撃をかましつつ、夏姫さんは絶好調です。

「さあ、みんなつぶれろニャ!」

言ってるそばから、街のはじっこのビル、ホントに押しつぶしてますよ、夏姫さん!

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2008-11-16
「うふ、そんな遠くで何やってるにゃ?」
「もっと近くから撮れにゃ。


恐る恐る近づく Jukes、近づくほどに目の前に急角度で迫るようにそそりたつ巨大な夏姫さん。

「…そうそう、それでこそ報道の鑑にゃ。」

数時間後、なんとか風呂場から生還した Jukes は、こうして撮影記録をまとめております。
司くん、君の女難…この Jukes もちょっとだけ、いや、凄くよく分かったよ。(^-^;
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